2011/10/12, 日本経済新聞



 産業技術総合研究所の石川有三・招聘(しょうへい)研究員は古文書の記録から算出した。従来はM8・6程度と推定され、西日本でM9級の地震は知られていなかった。政府や自治体の防災計画に影響する可能性がある。
 静岡市で12日に始まった日本地震学会で発表した。
 石川招聘研究員は江戸中期に起きた宝永地震による建物の被害記録を古文書で調査。静岡市から四国西部に至る、直線距離にして590キロメートルにわたる地域が震度6以上の揺れに見舞われたと推定した。M9・0の東日本大震災の445キロメートルを上回る。この距離を専用の計算式に当てはめると、宝永地震の規模はM9・2となった。
 別の方法による計算もした。宝永地震後1カ月の間に余震が起きた地域の面積を東日本大震災と比べた。同地震の余震域は長さ830キロメートル、幅240キロメートルに及び、面積が東日本大震災よりも4割広いことからM9・1と算出した。
 政府の地震調査委員会は従来、宝永地震の規模をM8・6と推定していた。国内でM9以上の地震を観測したのは東日本大震災のみ。M9級の巨大地震は東北沖では400~600年周期で発生しているとの研究があるが、西日本で起きたとは考えられていなかった。
 宝永地震は四国沖の「南海地震」と紀伊半島沖の「東南海地震」に加え、駿河湾の「東海地震」が連動して起きたとの見方がある。産総研の分析結果は東海~四国の地域で、将来もM9級の地震が起こりうることを示す。政府の中央防災会議の地震・津波対策指針や、自治体が作るハザードマップの見直しが必要になる可能性がある。





いつもご覧くださいまして有り難うございます。
皆様の応援ショッピングにより運営に役立たせていただいております。今後とも宜しくお願いしますm(_ _)m